『さつまいも』と『焼き』にかける情熱

さつまいもの熟成と貯蔵

さつまいもは長期間熟成することにより甘みが増えます。さつまいもの旬は秋と思われがちですが、採れたてのお芋の甘みは少なく、焼き上がりも固くなりがちです。

当店ではキュアリング貯蔵(高温多湿条件下において表皮の傷口にコルク層を形成させ、腐敗を防ぎ長期保存する方法)により熟成されたさつまいものみ使用しています。

また、さつまいもは暑くても寒くても痛んでしまったり萌芽してしまうため、非常に温度にデリケートな作物です。当店では一定温度のさつまいも専用貯蔵庫にて保管することで、1年を通して安定した品質の焼き芋をご提供します。

焼き芋は火加減が命

さつまいもは加熱によりデンプン質が麦芽糖に変化するという不思議なメカニズムがあります。さつまいもへの加熱温度のベストは芯温65度〜70度と言われていますが、トースターやオーブンで焼くとこの温度をすぐ超えてしまいます。家庭で焼き芋が上手くいかないのはこのためです。

当店では昭和初期より伝わる、焼き芋専用の壺と炭火のみで焼き上げる『壺焼き』をしています。
さつまいもと熱源を離してじっくりと蒸し焼きにすることで、身も皮も焦がすことなくさつまいもが持つ本来の甘みを最大限引き出します。

火加減ひとつで焼き上がりと味わいが変わってしまうため、芯までしっとりと焼き上がるよう常に火力を調整しながら焼いています。

壺焼き芋とともに、食べていただいた方に笑顔をお届けしたい。この情熱だけで手間暇かけて毎日焼き続けています。